
原義
ab(離れた)+ unda(波)+ ant(という性質)= 豊富な


離れたところまで(ab)波が届く(unda)くらい(ant)あるので「豊富な」となります。
波があふれるほど放たれるには「豊富な」水がなければいけません。
「豊富」ゆえに波は遠くまで届きます。
語根「unda(波)」の活躍の頻度は残念ながら限られます。
ただ、この単語が苦手にしている人は結構いるので知っておいてもよいでしょう。
波(unda)として日本語になじんでいるのは「水の精霊ウンディーネ」です。
ウンディーネは波の乙女で、水を司る精霊です。
左が古典的なウンディーネ。右が現代のソシャゲ化ウンディーネです。
デザインがおしなべて青いのは “元が波だから” です。
注意すべきは「abandon=捨てる」とスペルが紛らわしいことです。
発音【əbǽndən】にいたってはほぼ一致です。
しかし語源を知っていれば、両者の違いは一目瞭然となります。
abundant(豊富な)の成り立ちは「ab+unda」でしたが、
abandon(捨てる)は「a+bandon」と区切ります。
ban(禁止する)がいますね。そこから「捨てる」の意味がみえてきます。
SNS通の人は「アカウントがバンされる」で伝わるようです。
Youtubeやインスタなど自分のアカウントが利用禁止になることを意味します。
運営や公式が、そのアカウントの持ち主に、自らのアカウントを捨てさせるわけです。
また、沈没しそうな船の船長は「Abandon ship!!」と叫んで、乗客を救命ボートに乗り移らせます。
難破した船は非常に危険なためそこにいること禁止です。船を捨てさせるわけです。
abundant
他の品詞
(名)abundance 豊富 ※接尾語anceで名詞化
(自動詞)abound 富んでいる ※abond in で「~に富んでいる、~が豊富にある」
Natural resources abound in South Africa.
―――天然資源が南アフリカには豊富にある。
Republic of South Africa is abundant in natural resources.
―――南アフリカは天然資源が豊富だ。
Hydrogen is the most abundant element in the universe.
―――水素は宇宙でもっとも豊富な元素だ。 (東京理科大)
同語根undaをもつ英単語

1. surround 取り囲む・包囲する
sur(超えて)+unda(波)=水浸しになる=取り囲む
語源からみてみると、波が防波堤を超えて水びたしになるイメージです。低いところに流れこんで水たまりができる図と、何かを取り囲もうとする図はよく似ています。グラウンドにスペルが似ているため、そのイメージで想像できている人はそのままでOKです。
実際の言葉でもみてみましょう。イヤホンにこだわる人は立体音響を手に入れるために、お高いですが「サラウンド・ヘッドホン」を購入します。皆さんが使ってるイヤホンは左右から音が聞こえてきますよね。ステレオ・イヤホンです。サラウンドになると音に包囲されます。全方向から音が聴こえてくるため、より立体感のあるサウンドを楽しむことができます。例えばプロゲーマーはサラウンド音質の環境が必須です。以下のサラウンド・ヘッドホンは汎用モデルですがなんと3万円もします。
名詞の形もありsurroundingで「環境」です。
「取り囲んでいるあるあるエリア」のことなので「環境」になりました。
同類語はenclose(動)囲む・同封する。
発音はインクローズ。内側(en)に閉じる(close)ので「囲む」です。
語根closeも便利なので要チェック。
7.1 surround headphones
英単語の同類表現 「豊富な・十分な」 文法 数量形容詞













数量形容詞まとめ

☆/★★★★☆★/☆★☆/★★//☆★☆

☆/☆☆☆☆★☆/★★★/★★//☆☆★


☆/☆★☆☆☆☆/★★/★★//★★★











substantial かなりの・大量の
名詞 substance は物質です。an add substance は添加物。「もの」を意味するたくさんの英単語のうちのひとつです。「物・物質・物質・事柄・物事・物体」など「もの」関連もチェックしてもいいかもしれません。単語の成り立ちは「sub(下)+sta(立つ)+ance(もの:名詞化)」です。「物の下に立ってそれを作り上げているもの」というところから「物質」となりました。stand はそのまま「立つ」という動詞ですね。station は電車が「立ち止まる」場所です。物質「substancel」にはすでに語根「st」を有した英単語 stance(スタンス)」が入っているので、これと関連付けて語根「st」をさらに深めましょう。スタンスは日本語でも使われますね。「解ければどうやってもいいのがうちの数学の先生のスタンスだ」のように使います。スタンスの語根ももちろん「sta:立つ」です。立った姿勢から「構え」そこから「物事に取り組む姿勢・心構え」となりました。サブ・スタンスで「下に構えている存在」なので「物質」です。
「たくさん」という今回の意味ですが、substanceには語源のイメージから「それを構成する一要素」と近い意味で、中身・内容・本質などの意味もあるところから出発します。the substance of the letter でその手紙の内容です。直訳して「手紙の要素」としてもなんとか意味は掴めます。「物質がある」ところから転じて「それなりにある→かなりの」と変わっていきました。それなりに勉強したよ、と聞くと謙遜を見破って「かなりだな」とあなたも印象を受けるのではないでしょうか。
substantial sum of money ――相当な額の金 substantial bleeding ――大量出血
substantial amount of work ――かなりの量の仕事
a substantial number of people ――相当な数の人々
数量形容詞内の名詞「number / amount」が形容詞で修飾されることはよくあることです。
適宜どれも「かなりの量の」と訳せるようにしてください。an immense amount of data など本当に様々な言い方があります。
mense は measure(測る)が語根で、否定の接頭語「im」とあわせて「計り知れない」→「とてつもなく大きい」です。
可算/不可算には気を付けてくださいね。中心の名詞「number / amount 等」で決まります。
数量を示す語はもちろんその2語だけではないです。例文にもあるようにお金の場合は sum が使用されています。
substantial part of the discuss ――議論の本質的な部分
「物質→かなりの」「中身→本質的な」の2種類のルートがあります。
純粋な中身・本質というよりも、発言や考えなどの分野でしっかりと重みのあるものに使われます。
Sala's a good speaker, but what she says usually doesn't have lots of substance.
―――サラって喋りはうまいんだけど、 だいたい中身がないんだよね。
名詞節 what SV が主語になって「彼女が言うことは~」です。今回も「物質→たくさん」ルートではなく「物質→中身」でした。
When the coronavirus struck, those who could do their jobs remotely often did.
The number has gradually declined as our understanding of safety measures increased, but it’s still substantial.
―――コロナウイルスが直撃した時、仕事をリモートでできる人々は頻繁にリモートで仕事をした。
世間の安全措置の理解が増加するにつれて、その数字は徐々に減少した。しかし、まだ相当数だ。 (日本文理大2021)
複数形measuresで対策・措置。言い忘れていましたが、sunstancialの発音は【səbstǽnʃəl】サブスタンシャルです。
a multitude of たくさんの~
multitudeは名詞で「多数」を意味します。語根「multi(マルチ)」は日本語でも多用されています。マルチタレント(multitalent)はバラエティや歌手など多種類の活躍の場があるタレントのことです。マルチタスク(multitask)は複数の作業を同時並行して行います。a multitude of problems だと「多くの問題」、 a multitude of reasons だと「多くの理由」となります。多数の意味のほかに群衆もありますが、抽象名詞化の接尾語「tude」が効いている訳です。しかし星のレベルが高いことが一瞥してわかると思うので、その単語の派生した意味なんて重要度は低いです。発音は【mʌ́ltətùːd】マルティチュード 。
A multitude of different opinions went through my mind before I made my decision.
―――決定を下す前に多数の別意見が私の頭に浮かんだ。
英語表現をみていくと「mind」が「頭の中」にあり「heart」が「胸・心臓のあたり」にあることがわかります。
日本語のイメージばかりではない面白い感覚にふれることが英語学習のたのしみのひとつです。
multiple【マルティプル】 複数の
また上の単語に似て multiple(複数の)も数の多さを示す表現です。「複数」なので文章によってはそれは片手で数えられるでしょう。multiple jobs で複数の仕事です。語根はこの単元では再三登場する「ple(満たす)」かと思いきや「ply/pli(重ねる)」です。動詞「multiply」の形容詞形の接尾語「le」がややこしくしているのですが、わざと勘違いしてあげるのも吉です。multiple は多数満たしますから「複数の」としたところで誰に怒られるでもありません。正確には、ダブル(二重の)・トリプル(三重の)・マルチプル(複数の)と口に出してみてください。二倍三倍ではなくて、二重の三重のとしているところが語源ソムリエの技です。語根「ply/pli」は語根「ply/pli」でわかりやすいのでチェックしてもそんなに混乱しないと思います。レプリカのプリですから。重ねるのでコピー品ということです。動詞の multiply【マゥタプライ】はたくさん重ねるので「他動詞:~をかなり増やす/自動詞:かなり増殖する)」となります。ちなみに、名詞形の「multiplication」は掛け算という意味です。算数(arithmetic)関連はこちらから。3×4はたしかに3を4重すると12ですね。掛け算です。掛け算は数がかなり増えるので、動詞 multiply の印象にもそのイメージで染色してください。現在はもっぱら「増える」の意味で使用される単語で、長文ではテロリズムが増加した(International terrorism has multiplied)など使用されています。
Her friends warned her multiple times, but she wouldn't listen to them.
―――彼女の友人たちは彼女を何度も注意したけれど、耳を貸そうとはしなかった。
何度も「重ねて」注意するわけです。
My name has multiple meanings.
―――私の名前には複数の意味がある。
名前は漢字の意味だけでなく、画数の相性や、生まれた季節など、二重三重に意味があったりします。
multiple intelligences ――多様な知識
複数の角度から多角的にみると「多様な」となります。
in an experiment involving multiple cat ――多くの猫が参加した実験 (花園大2020)
affluent【アフルエント】 豊富な・裕福な
富と関連する語なので、しばしば裕福という意味になります。語根「flu」には流れるようなという意味があり、お金が流れてくるようなことから「裕福」となりました。fluent(流暢)も流れるように話せるからです。インフルエンザは流れ込んできた流行り病です。流行るという漢字にも「流れる」が入っていますね。あふれんばかりの富、という有名なゴロもあります。rich / wealthy と同類語で poor が反対の意味をもっています。名詞で貧困は poverty(貧困)です。裕福の名詞は affluence。富・豊かさです。=wealth
an affluent country ――裕福な国 affluent households ――裕福な家庭
人にも地域にも使用可能です。
South Africa is affluent in natural resources.
―――南アフリカは天然資源が豊富だ。
この記事「abundant」の例文と非常に似ています。
sufficient【サフィシェント】 十分の
enoughとおなじでOK。表現としてはちょっと硬いです。pay sufficient attention で「十分な注意を払う」。sufは語根「sub」が後ろの単語につられて発音しやすく濁音がとれています。「sub(下)+fic(作る)」の組み合わせには、裏方で補充作業をしている様子があります。ficはご存じフィクションは作り物の話です。artificialも重要語で「人工の」。サーフィンするのに波は十分、というゴロもあります。反対に欠乏しているときには否定の語根「de」をくっつけて deficient(欠乏している)です。否定の語根「in」を頭に接着した insufficient もあります。名詞はsufficiency。self - sufficiency で自給自足。
sufficient food for refugees ――難民の人々にいきわたるだけの十分な食料
All night is not sufficient time to prepare for the exam.
―――いち夜漬けだけでは試験対策には時間が足りない。
She has sufficient money to buy the chanel's new creations.
―――彼女はシャネルの新作を買うだけのお金が十分にある。
You have sufficient ability to pass the first choice.
―――君は第一志望に合格するだけの十分な力がある。
David Bernhardt, said that the gray wolf population had sufficiently recovered.
―――David Bernhardtは灰色狼の頭数が十分に正常な状態に戻っていると述べた。 (京都産業大2022)
enough 十分な
散々比べてきた enough も説明しておきます。基礎単語です。限定用法としては名詞を後ろにとる場合は、可算/不可算どちらでもいけます。enough chairs でも enough water でも二刀流ができます。叙述用法の場合、「形容詞 enough to V」の形で登場することがあります。She was kind enough to teach me English で彼女は親切にも英語を教えてくれた、英語を教えてくれるなんて彼女は親切だ、となります。この場合の enough は副詞ですので、「十分に形容詞だ」と矢印を形容詞を修飾するようにのばしてあげます。まるで形容詞のように〈enough kind〉と並べないように注意です。
In short, knowledge without practice is not enough to be able to teach.
―――端的に、鍛錬なしで身につけた知識は、人に教えることができるほど十分ではない (福岡女子短大2020)
I am not rich enough to buy a new car.
―――私には新車を買う余裕はありません。 (神戸海星女子大2020)
Thinking we are going to teach another person is enough to make our brains better at learning
―――我々が他人に教える予定を考えることは、学習機能において脳をよりよくするのに十分だ。 (山陽学園大2020)
adequate【アディクワト】 適切な・適した
語源「equal」が潜んでいるのがみつかるでしょうか。何に等しいのかというと、必要とされる量に等しく、そのため「適切な」と訳が導き出されます。名詞は adequacy(適性・妥当性)。反意語は inadequate(不十分な・不適当な)です。
Please give my garden an adequate amount of water.
―――庭に適当な量の水を与えてください。
amount と組み合わされていますが、よくあることでしたね。「an amount of」+形容詞の形です。
My son don't make an income adequate for his needs.
―――私の息子は必要なだけの収入を得ていない。
The student's qualifications are inadequate for advance.
―――その生徒の資質は進級には不十分だ。
slight【スライト】 わずかな
スラっとした音象徴のイメージから、薄っぺらい印象をもってください。わずかだけある感じです。a slight fever で微熱。 副詞は slightly です。
A slight misunderstanding can ruin a relationship between significant others.
―――わずかな誤解が恋人関係をだめにしてしまうことがある。
重要な他人で、恋人となります。面白い表現です。
He don't have slight conscience.
―――彼はまったく良心がない。
「わずかな~もない」ということは、「まったくない」ということです。0.1 もなければそれはもうほぼ 0 です。
the medical school said female applicants had performed slightly better than men this year.
―――今年は女性の出願者のほうが男性よりもやや成綱がよかったと医学部は述べた。 (大阪体育大2021)
quantity【クゥアンタティ】 量
質(クオリティー:quality)と量(クアンタティ:quantity)のどちらが大切かという話題に一度は遭遇したことがあると思います。英語においては質がとても大事です。闇雲に単語を暗記するよりも、このページのようにテーマごとに仕入れた方が脳は記憶を定着させやすいことは脳科学の見地です。さて、これまで形容詞を紹介しましたが、副詞の表現もたくさんあります。
I bought so many apples. ―――私はとてもたくさんのリンゴを買った。
I bought apples in quantity. ―――私はリンゴをとてもたくさん買った。
「in quantity」で「大量にVだ」となります。この場合の前置詞 in は副詞的用法で、動詞に矢印が向きます。たくさんの林檎を買ったの
であれば名詞の「林檎」に量が多いことを示す形容詞をつけますが、別に動詞の「買った」に副詞を修飾して「大量に買った」としても
いいわけです。副詞の表現はなかなか紹介されないので、長文でひっかかる人もいますがぜひ慣れておきたいところです。
「number」「amount」ばかり扱いましたが、他にも数と量を表す言葉は無数にもありますから、柔軟に対応させる力が欲しいところです。例えば、合計を意味する「sum」を使った表現「a large sum of A」は「多額のA」ですし、容量を意味する「volume」を使えば「quite a volume of homework」で「かなりの量の宿題」です 。品詞を変えても意味を取り逃したりしないように丁寧にチェックしてください。ボリュームが形容詞になると voluminous で「多量の・かさばった」です。先頭六文字がボリューミーになってますね。voluminous information で「豊富な情報」です。sum は合計・総計の意があるため、すべてをまとめたものとして「要約」へと意味が発展します。大学で日常語になるサマリー(summary)はここからきています。こうして一語一語ワード・ファミリーを増やすことで語彙力は爆発します。また、散々熟語を理解して、amount 単体の文章を訳せなかったりすると本末転倒です。The bill amounts to one million. ――その請求書の合計金額は百万ドルになっている。amount(量)は名詞ですが、自動詞の働きをすることもあります。「amount to」は「~に達する」となります。到達の前置詞 to です。量がそこに到達するので「~に達する」となりました。数量表現をこれだけマークすれば、「scores of」で「大勢の」、となることや「a large part of」で「大部分の」となることなど理解しやすくなり、長文を読む回数をこなしてそうした表現を拾えて読めるようになります。
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☆/★★☆★☆★/★★☆/★★//★★★
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豊富な abundant / plenty of / ample / substantial / affluent / multitude of
沢山の many / much / a lot of / lots of / numerous / multiple / multitude of
a number of / quite a few / quite a little / quite a bit of / a large amount of
十分な enough /sufficient
適切な adequate
僅かな slight
少ない a few / alittle / a small amount of
極少の very few / very little / only a few / only a little
ない few / little
文法書に載っているいわゆる数量形容詞を先に解説し、英単語帳に載っているabundantの関連単語はそのあとに説明
しています。単語の領域まで広げて表になったものは見たことがないので是非参考にしてください。
plenty of 十分な・たっぷりの・豊富な
高確率で「plenty of」の形で登場します。英英辞書には「enough or more than enough(十分か、それより多く)」と程度の解説があります。十分あるよと意味をもちつつ、それより多いときも使用可能である便利な表現です。of の後ろは可算・不可算どちらもくることがあるのでこれまた便利。これは「a lot of」も「lots of」もそうです。
There’s plenty of time. ―――時間はたっぷりあるよ
The boy should be encouraged to take plenty of exercise in the open air.
―――その少年は開け放たれた空気の中で十分な運動をとることで勇気づけられるべきだ。 (日本赤十字看護大2020)
a lot of / lots of たくさんの
どちらも会話文で使われ、lots of はよりくだけた印象をあたえます。ロットは量の単位のことで、製造業の現場などでは日本でも日常に使われます。ニュースでも「小ロット生産」と耳にします。数量の単位なので「a number of(たくさんの)」と構成が似ていることがわかるでしょうか。ロットもナンバーも特定の数字を表す単語です。どちらも「これくらいの数字はあるよ」ということで「たくさんの」という意味になりました。可算・不可算をえらびません。a lot of apples はたくさんのリンゴで、a lot of juice はたくさんのリンゴジュースです。
The mountain has gotten a lot of attention as one of the active volcanoes in Japan
―――その山は日本の活火山のひとつとしてたくさんの注目を手に入れている。 (就実大2017)
My house has good Wi-Fi. I'll be using that.
I will often be accessing the Internet to upload and download material too, so I need lots of memory.
―――私の家にはいいWifiがあるの。これからも使っていくはずよ。
ネットに繋げて素材をダウンロードしたりよくするでしょうね。
だからたくさんのお金がいるのよ。 (西南女学院大2021)
会話文なので lots of が登場しています。会話文は長文でも重要な立ち位置を占めているため会話表現も重要です。
You are always positive , and you have lots of friends.
―――あなたはいつも積極的ね。たくさん友達もいるし。 (大阪体育大2020)
さらに強調しましょう。「a great number of」「a large number of」が重要です。数を示す名詞「ナンバー」+めっちゃ多いことを示す形容詞「great・large」=「かなりたくさんの」となりました。そのままの式と答えです。数字(number)は数える単語ですから、どちらとも可算名詞を修飾します。a lot of にも同様の表現があり「quite a lot of」となります。quiteは副詞でただの強調表現です。You are quite light で「君はまったく正しい」です。「a lot of / lots of」が両者とも可算・不可算を選ばず便利に使えることを知っていれば、quite がプラスされたとしても、可算不可算どちらにも使用可能であることが推測できますね。
a great number of students ――大勢の大学生
熟語だ熟語だと声高に教わらずとも、単語の組み合わせで正確な意味に着地できることを今一度確かめてください。
参考書に載らないからといって「a great many students」がわからなくならないように。
ポイントはとにかく「a number of」で「たくさん」という意味になることです。
Poor farm families want to have a large number of children to help them on the farm.
―――貧しい農家は作業の手伝いをしてもらうためにかなり多くのこどもを望んでいる。 (山陽学園大2021)
A large number of dogs had followed her home.
―――かなりの数の犬が彼女の家を囲っていた。 (大阪体育大2020)
Comedian Tidori produces quite a lot of laughs.
―――お笑い芸人の千鳥はかなりの笑いをとる。
The number of non-Japanese climbers has been increasing since it was registered as a World Heritagesite.
―――日本人ではない登山家の数が富士山が世界遺産に登録されてから増えてきている。 (就実大2017)
先頭が「The」であることに注意。The は「共通認識」です。みんなが認識できる特定の数なので、その話題における具体的な数字を
示します。程度ではありません。例文にあるようにピンポイントで「~という数」とどんな数なのか特定します。それが多いだとか少
ないだとかは話題にしていません。a と the では全然違う意味になりますが「the」の認識があれば迷うことはありません。
それから、シンプルに現在完了進行形はイメージが難しいですね。
進行形は「している途中」なので、現在も増え続けているという「臨場感」が付随します。
A great number of high school students attended our open campus despite concerns about infectious diseases and the number of those who participated in it reached 1000 in two days.
―――感染症への懸念にもかかわらず、当学のオープンキャンパスに多大な生徒が出席し、その参加者数は2日で1000人に到達した。
few / little 系統の表現も必須知識です。中堅以下の大学では異常なほど出題されます。単体では「ほとんど数がない」ことを意味します。否定的なニュアンスです。a few だけ中学で出てきますね。「2、3の」と単語帳にはあったかと思います。これは冠詞の「a」がつくことで、個数が意識されて「少しはあるよ」と数えだした感じです。そこに強調の quite がやってきた表現「quite a few」が重要です。少しなんて言うなよ、もっと強気でいいぜ、と鼓舞されて「たくさんの」と意味がグレードアップするわけです。「quite」は単に強調表現ですので、「quite a few」であれば少しだけあることが強調されて「たくさん」になりますが、「quite few」であれば少しもないことを強めるので「まったくない」となります。また、まったくないことやほとんどないことを表す言い方には他に very few や very little があります。これも very が「少なさを強調しているのか/数があることを強調しているのか」で訳を編み出せます。重要度は下がってきますが「quite a lot of」等の表現なども、これまでの知識を組み合わせると訳ができるのでわざわざ暗記はしないでください。たくさんあることを強調しているので「極めて多くの」となります。quite についてですが、静かにしなさいと注意する「Be quiet」と混合しないようにしてくださいね。発音が全く違います。強調するのはクワィトです。ビークワイエットではありません。最後に、どんな名詞とタッグを組むのかですが「 few / a few / quite a few 」ともに数えられる名詞専用です。few が「2、3の」と暗記させられたことが役立ちますね。数字で数えているので複数形をとるものと手を繋ぎます。これと対になるのが「 little / a little / quite a little 」です。仕組みはまったくおなじで「ほとんどない / 少しある / たくさんの」ですが、こちらは不可算名詞とだけ仲良くなる真逆の使い方をします。性格は似ている双子なのに、仲良くなる友達は真逆です。fewが可算―littleが不可算です。憶えにくい場合は片方を憶えると整理しやすくなります。文法問題で頻出ですので確実にチェックしましょう。
例題を解いてみます。次の括弧には「few / little / a few / alittle」のうちのどれが入るでしょう。
she had ( ) time to prepare for her presentation, so she was very nurvous. (長崎国際大2019)
以上、文法的な表現でした。余談ですが、会話文などで「ほとんどない」ことを表現する場合は「not many / not much」で事足ります。Not many people know I lived in Antarctic for several years. で「私が数年間南極で暮らしていたことを知っている人はあまりいない(知っているのは多くの人ではない)」と訳になります。南極(ant+Arctic)は面白い単語で、北極(Arctic)の反対(anti)です。さて、上の問題の正解は little でした。後半で彼女はナーバスになっているので準備をする時間がなかったのだとわかります。time は不可算名詞ですから few で修飾することはできません。レベルが上がってくると混乱させようとして「only a few」などが混入してきますが、新しく暗記する必要はありません。only 「~だけ」をそのまま足し算して「すこしだけある(a few)けど、ほんのわずかなだけ(only)」です。
a person of few words
He had been to a country called Belize that few of his friends had ever heard of.
―――彼は友人たちの一人も聞いたことの一度もなかったベリーズと呼ばれる国へ行ったことがあった。 (崇城大2018)
There is little time for argument , I'm afraid.
―――残念ですが、議論のための時間はほとんどありません。 (吉備国際大2021)
With little connection with others, they also tend to have difficulty exercising their creativity.
―――人とのつながりのほとんどない状況では、彼らはまた、創作を活発にするむずかしさももつ傾向にある。 (活水女子大2021)
few VS little の比較でした。fewの直後には数えられるwords(複数形にもなっている)がきています。
but before that I wanted to explain a few administrative matters to you
―――でも、その件より先に、私はいくつかの管理上の事柄をあなたに説明したかった。 (崇城大2018)
There are five of them in total , so I wonder if we should get a few more.
―――トータルでそれらのうち5つはあるから、もう少し手に入れるべきかどうか。 (広島女学院大2020)
I was looking to get a few different things today
―――今日はいくつか違うものにしようと思っていた。 (近畿大2021)
look for が「ある物を対象にして見ている=探す」
look to は「ある物に到達しようと目を向けている=しようとしている」
It's a little cold, but not so bad, and it's really clear.
―――すこし寒いね、でも悪くはないし、とても爽やかだよ。 (長崎外大2019)
I lost a little weight.
―――ちょっとだけ痩せました(すこしだけ体重をなくした)。
During his stay in Disneyland, he posted quite a few pictures on his SNS.
―――ディズニーランド滞在中に彼はかなりたくさんの写真をSNSに上げた。
My parents gave me quite a little upset last night.
―――昨夜は親にかなりイライラさせられた。
There were very few people in the cinema because of COVID.
―――コロナが理由でその映画館はガラガラだった。
peopleは可算名詞。personの複数形です。すでに複数形のため「s」はつけません。peoplesにすると民族という意味です。
She said that he had very little sense.
―――彼女が言ったことには、彼はセンスがほとんどない。
Indeed, only a little decoration makes this ice cream a hundredfold delicious.
―――確かに、すこしだけのデコレーションでアイスが100倍美味しい
a large amount of たくさんの
「a large amount of」も量が多いことを示す重要語です。「a large number of」と構造がそっくりです。ただしこちらは、不可算名詞専用となっていることに留意しましょう。暗記に走る必要はありません。amount は元々山を意味するマウンテンに語源があり、個数ではなくて分量の程度を示します。日本語でも山ほどというと、具体的な個数ではなくて量のイメージです。その一方で number は数そのものですので、もちろん数えられるはずです。使い分けが入試では問われても、単語のイメージが豊かであれば迷うことはありません。空欄補充であれば、直後の名詞が複数形かそうでないか、形からも判断できます。amount は量を指すので「少量だよ」ということも可能です。contribute a small amount of money で「少額の寄付をする」となります。
large ときたら、great もあります。重要度は下がりますが「a great deal of」といった表現です。「amount / deal」のどちらも、数えられず・複数形をとれない・不可算名詞の量を「たくさんあるよ」と追記します。お互いに不可算名詞をとる点は同じですが、使い分けができます。physical thing(物体)であったり object(物)であったり、見えたり触れたりできるものを amount は扱い、かたや deal は emotions(感情)や time(時間)のような形のないもの扱います。入試においてはもっぱら前者が重要です。英語が苦手であれば「a large amount of」だけチェックしておきましょう。数えられる「number」数えられない「amount」です。amount の同類語に quantity がありますが、これは当リストの最後で説明します。
不可算名詞とだけ仲良くする「たくさんの」を意味する流派には「quite a bit of」という面子もいます。ここまでおさえたら数量形容詞は完璧です。bit は元々「噛む bite」から派生した単語です。ひとかじり → 小片 → 少量 → わずかなもの、と意味が発展していきました。quite a bit of money でたくさんのお金。a bit of land だとすこしの土地です。a bit of adviceでひとつの忠告。ブルボンのチョコレート菓子「Bit」をご存じでしょうか。HPには名前の由来が説明されています。
a large amount of debt ――多額の借金
a small amount of water ――少量の水
When people burn fuels to power cars and factories, large amounts of this gas are released into the air.
―――人々が自動車や工場を動かすために燃料を燃やすとき、膨大なガスが大気中に放出される。 (南九州大学2021)
a great deal of anger ――甚だしい怒り
a great deal of time ――膨大な時間
He showed a great deal of love to his girlfriend. ――彼は恋人にたくさんの愛情を示した。
You've given him quite a bit of trouble. ――きみは彼にかなりの面倒をかけた。
I like the song of the anime quite a bit.
―――そのアニメの曲、結構好きですよ。
many / much
数量形容詞の最後に、基本の単語 many と much の違いも確認しておきましょう。前者は「数」が多いことを示すので、直後に数えられる複数形の本(books)やCD(CDs)などがきて、後者は「量」が多いことを示すので数えられない雨(rain)などがきます。much は副詞のイメージが強いままの人もいるのですが(Thank you very muchなどから英語に入るため)、シンプルに量が多いことも示します。don't know much history で「歴史がわからない」となります。次の検索結果は何が20%なのかわかりますか?
coal は石炭です。アメリカの石炭電力の割合が20%なのですね。many / much の2単語の区別ですが、耳馴染みのあるフレーズを思い出せば、もう自然と使い分けていたことがわかります。How much? と何円なのか尋ねる表現はだれしも聞いたことが一度はあるフレーズです。お金は不可算名詞だから much で尋ねています。実はすでに many と many の区別をしていたんですね。数や量がもっとあるのだと伝えたい場合には「so much / so many」となります。too many books など too は「ありすぎる」といったニュアンスを帯びます。数量形容詞から話は逸れますが、much は比較表現の強調でもあり、こちらも頻出問題ですので例文をひとつおいておきます。簡単だと思うかもしれませんが、英作文で「many food」(food は不可算名詞)とあっさり書いちゃう人もいるので注意です。よっぽど「a lot of」で代用できるものは、安全に英作文しましょう。
get so many colds ――何度も風邪をひく
Many countries and cities set lows based on this atage of twilight.
―――多くの国や都市でそのステージに基づいた法律が施行される。 (大阪学院大2022)
there is much truth in what you say
―――あなたの言うことには多分の真実がある。
I feel much better today.
―――今日は絶好調だ。 (大阪学院大2022)
numerous 【ヌマラス】 多数の
「number」と同語源です。numerous family members で「大家族」。many のフォーマルな表現です。フォーマルな表現という説明はもはや耳タコな言い方ですが、今一度確認しておきます。新聞等の格式のあるメディアでは同意表現が多分に求められるので、その一環としてmanyを使いたくないときに選択される語ということです。many をかっこつけた言い方ってことです。派生語に innumerable があります。in(否定)+able(数えられる)で「数えきれない」→「無数の」という成り立ちです。innumerable stars は「無数の星」。「無限の」となると infinite です。無限のマーク ∞ がありますね。正式名称はインフィニティー(infinity:無限)です。infinite possibilities で「無限の可能性」。
Korea have attracted numerous young Japanese tourists lately.
―――韓国は最近、たくさんの若い日本人観光客をひきつけている。
「lately」は過去から継続している最近のことを指すので現在完了形とセット。「最近」の使い分けはこちら。
I have said on numerous occasion that I am willing to willing to accept risk.
―――私は多くの場面でリスクを進んで受け入れると言ってきた。
too numerous to count ――多すぎて数えられない too numerous to mention ――ありすぎて言及できない
This is tremendously useful for business people in the age of globalization. Such people might receive numerous email messages in a language they don't understand.
―――これはグローバル世代の社会人にとって大いに役立つ。そのような人は彼らの理解できない言語で表現されたたくさんのメールを受け取るかもしれない。 (兵庫大学2020)
Using translation software 「翻訳ソフトを使うこと」についての長文です。小論文でのテーマとしても頻出です。
ample【アンプル】 たくさんの・十分すぎるほどの
語根「ple:満たす」は関連語が多く重要です。前述した「plenty of(たくさんの)」にもありますね。語根「ple」はその音象徴から「full」のイメージでわかりやすくなります。triple(トリプル)は3つ満たすので「三倍の」です。満たすほどあるということは「たくさん」であり、「十分な」量あることがわかります。「enough」or「more than enough」と英英辞典にあるので不等号で表すと ample ≧ enough です。楽器で使われるアンプ(音を増幅させる)は amplifier(アンプリファイア)といいます。動詞形「amplify(~を増幅させるする)」に「増幅させる物」とするための接尾語「er」がくっついる語です。辞書にあったので掲載するのですが、大きな胸の谷間を ample cleavage というそうです。abundant cleavage でもいいそう。
ample evidence ――十分な証拠 ample time ――十分な時間
You'll have ample opportunity to ask questions after the talk.
―――講演のあとに質疑応答のための十分な機会が用意されています。
My boss promised me an ample reward.
―――上司は私に高い報酬を約束した。
大
小
a few VS a little
few VS little
very few VS very little
quite a few VS quite a little
了:見出し語18単語 関連語70単語(例文除く)
単語の教科書
Words and Vocabrary seats



There is no substitute for hard work.
努力の代わりとなるものは存在しない。
トーマス・エジソン